米国には連続増配している魅力ある企業が多数あり、50年以上連続増配している所謂”配当王”と呼ばれる銘柄もあります。VIGはこれらも含めて分散投資できる点が利点です。
また、意外な相性の良いETFとは?
基本情報
名称 :米国増配株式ETF 運用会社 :Vanguard 設定日 :2006年4月21日 経費率 :0.06% 構成銘柄数:289 配当利回り:1.90% 配当時期 :四半期(3月、6月、9月、12月) S&P 米国ディビデンド・グロワーズ指数(S&P U.S. Dividend Growers Index)に連動する投資成果を目指すETFです。 S&P500 米国ディビデンド・グロワーズ指数 10年以上連続で増配する方針を採っている企業で構成された指数。 尚、配当上位25%の企業とREITは除外されています。 |
・10年以上連続増配しており今後の成長が期待される企業群で構成。
・増配、株価上昇の見込まれる優良企業に手軽に分散投資できる。
構成銘柄
VIGの構成銘柄は米国を代表する企業が並びます。
S&P 米国ディビデンド・グロワーズ指数は時価増額加重平均型であり、
時価増額の高いものの保有比率が高くなっています。
ジョンソン&ジョンソン、P&G、コカコーラ、ペプシコは50年以上連続で増配しており、
”Dividend King(配当王)”と呼ばれる企業です。
オイルショックなどからあらゆる不況を撥ね除けて現在まで増配し続けていると考えると
王の名は伊達ではないと感じますね。
セクター比率
VOOと比較するとGAFAMのうちマイクロソフト以外が除外されている分、情報技術の割合が
想定的に低くなっています。一方、ヘルスケア、生活必需品の割合が若干上がっています。
また、2021からすると銘柄が入れ替わっており、セクター比率もかなり変わっています。
新陳代謝が良いとも言えますが、他銘柄との調整を目的としている場合は注意が必要です。
分配金の推移
過去の増配率は平均で5%程です。
長期に渡り増配傾向を維持できており、コンセプトと合致した運用と言えそうです。
直近の値動き
金融引き締めの影響もあり、2022年の株価は苦戦を強いられています。
6月中旬頃から反発に転じており、今後順調に株価が上がっていくのか推移を見極めたい所。
他銘柄との比較
青:VIG
赤:VOO
VOOと比較すると株価の挙動はほぼ同じであり、GAFA、Teslaが含まれていない分、
株価上昇が相対的に低くなっていると考えられます。
相性の良いETF
意外にも相性の良いETFはSPYDかもしれません。
VIGでほとんど含まれていないエネルギーセクターを補完しているのが特徴的ですね。
※左:SPYDに多く含まれるセクター、右:VIGに多く含まれるセクターです。
また、保有株式の重複に関しては驚きの2%でした。
これはそれぞれのETFのコンセプトが真逆であり、VIGでは除外している成熟銘柄を
SPYDが含んでいる為であると考えられます。
従って、VIG、SPYDを両方持つ事により、分散、互いに足りないものを補い合う効果が期待できます。
まとめ
- VIGは10年以上増配する方針を採っている企業に手軽に分散投資できる点が魅力。
- 他の高配当銘柄比較すると配当利回りは低く、株価の伸びはVOO程ではない。
- 2006年設定と歴史が長く、リーマンショックも乗り越えている。
- 成長性/利回りを補完し合うSPYDとの組み合わせも一考の余地あり。
VIGは連続増配に重点を置けるかどうかが判断のポイントになるかと思います。
自身の投資方針と照らし合わせて合致しているようであれば、購入を検討ください。
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